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住所記入のよくある間違い。

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仕事柄、住所を扱うことが多いです。住所記入は一つ間違うと、物流上のトラブルで大変なことになります。住所記入の間違いで気になるものを挙げていきます。

  1. 区政を導入する住所で町名を忘れる、省略する。

    都市部の住所記入で多いミスですが、例えば国会議事堂を例に取ると、東京都千代田区一丁目7番1号などとするミスです。何処がおかしいのでしょうか?永田町が抜けていますね。国会のような誰でも知っている建物ならまだしも、都市部のビルでこのような間違いをすると大変です。特に宅配業界では都心での配達を担当する末端の営業所は町名単位で管轄が異なる場合が多いです。町名を省略すると上流の仕分け基地の時点で、何処の営業所に送り込むべきか不明になってしまいます。物流の最終仕分けは大方22時~6時までに実施されるので、電話で確認ができる時間帯ではありません。かと言ってビル名などで検索しようにも、一人の作業者で一晩数千個を担当します、都度会社名などで検索して特定する時間はないでしょう。

  2. 全く別の住所をくっつける。

    大阪府名古屋市云々….といった例です。このような場合はまだわかりやすいですが、名古屋市青葉区云々….(愛知県の市名+宮城県仙台市の区名)などとなると、土地勘のない人は自分が何を書いたのか気が付かないかもしれません。原因は様々ですが、相手方の住所を記入するときは正確な情報源で調べるべきだと思います。

  3. 郵便番号を間違える。

    これは最悪のパターンです。郵便・宅配業界の基地間輸送では郵便番号で仕分けられます。1つの基地で日に数十万の荷物を仕分けますので住所を見ている時間がありません。郵便番号を元に管轄の基地の番号を出力しシールとして貼り付けられたものを使って仕分けます。当然、郵便番号を間違えれば、別の基地に到着します。誤着がわかった基地から住所に基づいた正しい基地への回送が行われ、そこからようやく末端の正しい営業所到へ到着します。荷物・郵便物の到着が大幅に遅れることになります。郵便会社のWEBで検索しても相手方の郵便番号がわからない場合、下手にそれらしいものを記入したりするくらいなら空欄のほうが良いでしょう。空欄であれば、物流会社の担当者が営業所を調べて、手動でコードを振ってくれるからです。検索して特に郵便はがきは、郵便番号の自動読取機を使った一括作業で送り込まれますので、年賀状の記入ミスなどは気をつけたいですね。

  4. 「市内何処其処」の表記

    市内何処其処の表記は「送り主とおなじ市内の何処其処さんに届けてくださいね」の意味ですよね、これは危険です。何度も書きましたが、荷物や郵便物は送り主が手渡した末端の営業所がそのま配達に出る訳ではありません。上位の基地にリレーし、基地同士のリレーがあってそこからまた末端の営業所にリレーされます。大きな都市では一つ自治体を複数の基地が管轄していたり、1つの基地が複数の自治体を管轄しているのが普通です。そうなると「市内」の表記は意味を持ちません。これもまた基地同士で誤配の危険があったり、調査で時間がかかってしまう場合があります。やはり住所は省略せずに都道府県>自治体>町名>番地と全て記入すべきです。

  5. 旧自治体名を書く

    町から市へ昇格した場合に以前の町名で記入したり、群制がなくなった地区に群を付けて記入したりする場合です。平成の大合併で多くの郡制が消滅し、状況が変わりましたが、それを反映しないまま住所録を使うことにより起きるトラブルです。紙の住所禄を使用するお年寄りに多いのではと想像しています。4.と同じような理由ですが、実在しない住所を記入ることは配送上のトラブルとなりかねません。

  6. 「町」を省略する、勝手に付加する

    これは最も紛らわしいケースです。同じ自治体に、同じ表記で町が付く町名と付かない町名が存在するケースはかなりの数に上ります。例として名古屋市西区城西名古屋市西区城西があります。この2つはれっきとした別の場所です。当然、同じ自治体でも「町」の有無で営業所の管轄が違うため、誤配がわかった時点で転送しなければならなくなり到着が遅れます。

  7. ひらがな漢字を勝手に変える

    日本の自治体には同じ読みで平仮名と漢字で2通りの自治体があるケースがあります。例えば、「みよし」と読む市は日本に3つあります。愛知県みよし市(平仮名)、徳島県美好市、広島県三次市です。取り違えの可能性が出てくるため危険です。このケースで都道府県名を省略した場合は、更に紛らわしいといえるでしょう。余談ですが1つ目のみよし市は、市制施行まえは三好町でしたが、市制施行に当たって2つ目の徳島県美好市と同じ表記の市名は使えないため、泣く泣くひらがなのみよし市とした経緯があります。

長くなりましたが、住所にまつわるトラブルは一つ間違えると大変なことになりかねない危うさが隠れています。自分宛てでも他人宛でも、住所は諸略せず正確な情報を確認しながら記入することが大切です。